一人で採用を担っていると、判断の背景やプロセスが十分に共有されないまま進んでしまうことがあります。これは能力の問題ではなく、体制によって生まれやすい構造です。
株式会社ストアフロント様(以下、ストアフロント)でも、一人目の人事担当者が採用を力強く回してくれていました。ただ、事業が拡大するにつれ、採用は経営や各部門との接続がより重要になります。個人の力で回す状態のままにするのか、事業を加速させる“戦略機能”として組織で回す体制へ進化させるのか——その転換点にありました。
そこでストアフロント様が選択したのは、手探りで積み上げてきた採用の取り組みを、KPIや歩留まりといった具体的な指標で整理し、経営や各部門と接続できる状態へ引き上げる支援でした。
なぜ、外部パートナーが必要だったのか。どのような期待があったのか。営業推進部長の古賀大地様に、Your Patronum 高橋明日香とともに、その背景をうかがいました。

事業の現在地——リアルとデジタルをつなぐ、ストアフロントの介在価値
古賀様
ストアフロントは「安心して暮らせる未来をつくる」をミッションに、リアルとデジタルを融合させた”新しいあたりまえ”を創出する企業です。主なお客様は、携帯ショップなどリアル店舗を持つ事業者様。店舗を通じてエンドユーザーに価値を届け、その現場を支える存在でありたいと考えています。
主力のデジタルサービス事業では、バックアップアプリやセキュリティアプリ、迷惑電話防止アプリなど、情報漏洩や特殊詐欺といった社会課題に向き合うプロダクトを開発しています。単にアプリを提供するだけではなく、店舗が売上を管理・分析できるレポーティングシステムや、販売スキル・ノウハウを支援するDXソリューションも展開。さらに、toC向けの決済システムやサブスクリプションプラットフォームなど、事業領域は広がり続けています。
事業が広がり続ける中でも、変わらず大切にしていることは、“介在価値”です。サービスを導入することで、店舗運営者がどんな未来を描けるのか。その店舗で働くスタッフ一人ひとりの成果をどう最大化できるのか。そこにこそ、ストアフロントの強みがあると考えています。
一人目人事の登用が問い直した”採用の役割”
古賀様
これまで採用機能は親会社が担っていましたが、2025年4月にストアフロント専任の人事ポジションを創設しました。「人事を置く」という決断は、体制面の変化以上に、採用のあり方を見直す契機だったと感じています。
振り返ってみると、当時は初めての試みということもあり、事業を育てるための“手段”である採用が、いつの間にか「採用すること」自体をゴールにしてしまっていた部分もありました。
採用がどの事業計画に基づき、どの戦略と接続しているのか。 その進捗をどう測り、どこを改善すべきなのか。そうした視点を、各部門や人事と十分に共有できていたとは言えなかったと思います。
会社として最も避けたかったのは、採用計画の遅延がそのまま事業計画の下方修正につながることでした。営業推進部としては、当時計画以上の成果を出せていた領域もありました。だからこそ、「ここで人員を強化できれば、さらにレバレッジが効く」という確かな実感があったのです。
その実感を、感覚のままにしない。 採用を単なる“人員補充”ではなく、事業を加速させるための“戦略機能”へと引き上げる。それが、このタイミングで取り組むべきテーマだと強く感じていました。
商談は売り込みではなく伴走の提案だった
古賀様
高橋さんと初めて商談で話した時、「とても新鮮だ」と思ったことを今でも覚えています。よくあるのは、自社サービスの説明から入る提案です。でも高橋さんは自社紹介ではなく、事前に弊社採用状況を細かに分析し、「御社のここは強み、ここは課題」と率直に伝えてくれたことでした。そうした、顧客に価値提供しようとする姿勢に惹かれ、「一緒に走っていきたい」と思えたのが、ユアパトの決め手です。
もう一つ印象的だったのは、”再現性を上げる仕組み”という視点──つまり”採用の型化”です。採用担当が一名体制だと、どうしても暗黙知として一人の中にナレッジが閉じた状態で蓄積されていきます。
「人事が何をやっているか」が他チームからも見える状態にする。そうすれば、助け合いもできるし、組織全体で採用を推進していける。高橋さんの話やユアパトの発信は、まさに「今、自分たちに必要な観点だ」と思えた内容でした。
採用数を支える“可視化”からスタート
古賀様
ユアパトと最初に取り組んだのは、“可視化”です。
・KPIをどう設計するか
・どこを改善すれば数字が動くのか
・エージェントに何をどう依頼すればよいのか
こうした問いを感覚ではなく、データを取り言語化・共有できる状態にする必要がありました。支援開始前のやり取りの段階で信頼感はすでにあったので、人事担当と並走する形で、かなり中に入ってもらいながら動き出してもらいました。
髙橋さんはレスポンスが早く、現状の数値をもとに必ず提案や次のアクションまで示してくれました。そのおかげで、議論が止まらず、 何をすればいいかが具体的にイメージできる状態を作れたと思います。改善が必要なことも濁さず理由付きで言ってくれる——だからこそ、安心して任せることができました。
数字をもとに、チームで議論できる採用活動へ
古賀様
以前も数字自体は追っていましたが、活かし方という点では、改善の余地があったと思います。「応募が少ない」「母集団が足りない」といった共有にとどまりがちでしたが、今は違います。
週次で細かな数値が整理され、媒体別の傾向や歩留まりが可視化されるようになりました。さらに、数値をもとに仮説を立て、「では次に何を試すか」という具体的な施策案まで提示してもらえています。
そのおかげで、見るべきポイントが明確になり、スピード感のあるラリーの中でPDCAを回せている実感があります。数字が見えるようになったからこそ、
「この歩留まりを改善するために、求人票を改善してみましょう」
「条件を少し広げてみましょうか」
「エージェントには、この観点がポイントになりそうなので、重点的に伝えてみましょう」
といった議論ができるようになりました。感覚ではなく、数字や事実を起点に会話ができる。これが大きな変化だと思っています。
現在は私自身もカジュアル面談を担当し、候補者に直接自社の魅力を伝えていますが、ターゲットに近い層からの応募が増えている実感があります。また、人事責任者をダイレクトリクルーティングで採用できたことも一つの成果です。体制面だけでなく、数値としても手応えが見え始めています。
採用広報コンテンツの強化──点と点を線にする提案
古賀様
ユアパトとの取り組みを進める中で、「自分たちだけでは気づけなかった視点」にも出会いました。その一つが、採用サイトの改善です。
バックオフィス部門では、日頃からインタビュー記事や情報発信に力を入れてくれていました。ただ、振り返ると、それぞれが“点”として存在していて、導線設計までは十分に整理できていませんでした。

そこに対して高橋さんは現状の記事の良い点を伝えてくれた上で、より求職者に届くようになる導線設計や工夫といった具体的なアドバイスをくれました。
ちょうどコーポレートサイトのリニューアルに向けてバックオフィス部門も動き出していたタイミングだったので、全体設計を見直すうえでも非常に参考になりました。採用全体を俯瞰し、どうすればより強みが活きるかを一緒に考えてくれる。そうした伴走の姿勢が、とてもありがたかったですね。
採用を可視化しナレッジを蓄積したい企業に勧めたい
古賀様
ストアフロントは、3年における事業計画の2年目に入りました。パートナーセールスの体制強化、プロダクトチームの拡充、市場環境を見据えた新たなサービスの立ち上げ。いずれにおいても、採用の重要性はこれまで以上に高まっています。事業成長と接続した採用をどう設計するかというテーマに引き続き一緒に取り組んでいきたいと考えています。
ユアパトは、特に一人体制で採用を担っている企業や、採用のプロセスや判断が十分に言語化されていない組織にはフィットする支援だと思います。自社にとっての“あたりまえ”が積み重なると、どうしても視点は固定化していきます。そこに、第三者の視点が入ることで、新しい問いや気づきが生まれます。
そうした刺激を前向きに受け取れる企業には、非常に相性が良いのではないでしょうか。一方で、「指示通りに作業をする」という形の支援を求める企業とは、スタンスが異なるかもしれません。ユアパトは、目的を共有し、ともに考え、ともに前に進むパートナーです。採用を“外注する”のではなく、“共創する”。その姿勢を大切にする企業にとっては、心強い存在になると思います
まとめ
ストアフロント様の事例は、採用目標を追うだけでなく、なぜその結果になったのかを分解し、意思決定の質を高め、再現性のある状態へと整えていく。そんな”採用のスタイル”をともに育てた伴走です。
自分たちの意思で前に進むために、あえて第三者視点を取り入れる。そうしたスタンスを大切にする企業にこそ、ユアパトの伴走はフィットします。いまの採用は、本当に事業成長と接続できていますか?
その問いから、一緒に整理していきたいと考えています。まずは壁打ちからでも構いません。お気軽にご相談ください。




