「社員が多様化して人事制度の見直しが必要」「新卒採用がうまくいかない…」「外部からの印象と実態にギャップがある」こういった組織の悩みは、実は単独の問題ではなく、互いに関連し複雑に絡み合っていることが多いのです。
通常、人事制度は組織人事コンサル会社に、採用は採用代行や採用コンサルの会社に、それぞれ別々の専門家に依頼します。しかし、ユアパトでは組織のあらゆる課題をワンストップで解決できるのが強みです。変化し続ける組織の課題に柔軟に対応し、包括的なサポートを提供します。
今回は、そんなユアパトならではの包括支援を象徴するお取り組み事例として、株式会社セイワホールディングス(以下、セイワHD)の代表取締役 野見山 勇大さんと人事総務本部課長 加藤 亜実さん、そして、Your Patronum(ユアパト)代表の森数 美保にインタビュー形式で関わるプロジェクトについてお話を聞いてきました。
後継者問題を解決する新たなアプローチを提案する企業
野見山さん
セイワホールディングスは、たたむにはもったいない中小企業の譲受を通して選ばれ続けるものづくりグループをつくることを目的とした会社です。具体的には、確かな技術や設備、特許などの強みがあるにも関わらず、後継者がいないこと等で継続が難しい企業などの譲受を行います。また独自のセイワプラットフォームという機能を通じて、その会社のポテンシャルを最大限発揮すること、グループ間のつながりを通したシナジーの追求を行っております。
私自身、親からセイワHDの前身となる会社を引き継ぎましたが、事業の多角化と成長を目指す中で、他社事業を受け継ぐ決断をしました。その際、譲渡元の会社のオーナー様や従業員から「セイワのグループになれてホッとしました…」「同じ職場で働き続けることが出来て嬉しい」と、感謝されたことがとても印象に残っていました。
「自分が親から受け継いできた経験と製造業の経営経験を活かせる」と感じて、「会社の譲渡先となり会社を強くすることは自分の人生をかけるに値する事業だ」という思いにより、事業運営に困っている会社の受け皿になることが自身の役割だと感じて、現在の業態を取るようになりました。
人事制度と採用サイト改革で描く新たな成長戦略
野見山さん
ユアパトに声掛けをした当時、組織の課題は主に2つありました。
1.多様なメンバーが加わり、人事制度が現状に合わない状態に
事業全体としてはとてもいい状態です。ここ5年ほどで14社の事業を譲り受け、多様な価値観、年次、カルチャーを持つメンバーが一つのグループの仲間となりました。また、譲り受けた会社で人事、労務、会計、経営管理の仕組みを持って自走している会社はそう多くはないため、セイワHDがグループの一員になった会社に「営業組織を一緒につくろう」「新規事業一緒につくろう」と新たなプロジェクトを立ち上げて機能を補完しつつ新陳代謝を促していました。
そのため、より幅広い専門性を持つ人材の必要性も増し、それぞれにフィットする人事制度の再構築が必要だと感じるようになりました。
2.新卒入社後のキャリアパスが不透明
弊社では新卒入社後数年で、グループ会社の経営を任せることにチャレンジしており、それ自体はうまくいっています。しかし、その後のキャリアの選択肢が不透明で、新入社員が今行っている業務がどのように将来に繋がるのかが見えづらいという課題がありました。そのため、新卒入社者のキャリアについて再定義し、新卒採用や新入社員の育成方法からアップデートをしたいと考えていました。
Q.この課題を解決するために人事制度と採用サイトをつくることになったのでしょうか?
そうです。人事制度設計と採用サイトをつくるという2つのプロジェクトが同時に動くこととなりました。
ユアパト選択の背景:組織と事業を両輪で進化させられる希少な存在
野見山さん
元々森数さんのことは知っていたのですが、森数さんのように事業や経営サイドがわかっていて、人事制度を設計できる方は稀だと思ったからです。人事の経験以外にも事業管掌経験のある森数さんであれば観点の抜け漏れもないと感じました。加えて、森数さんは自分の所属する会社の0→1や1→10フェーズの実経験があるので、自分達が今後ぶつかる組織の壁についても相談できる相手だと思いました。
「壁打ち」スタイルの人事制度ディスカッションで築く信頼
野見山さん
人事制度については、2週間に一回ほどのミーティングでディスカッションをし、次の定例ミーティングまでに考えてくる課題やテーマを決めていました。一方的にアドバイスをもらう、というよりは壁打ちに近い形でやり取りをしていました。
採用サイトは、セイワHDの希望や思想を伝えて、たたきを作ってもらいフィードバックをしていくようにしていました。プロジェクトによってやり方や進め方を変えて、プロジェクトにフィットする形で支援していただきました。
複数メディア制作をユアパトに一任するメリットと成功要因
野見山さん
採用サイトづくりを進める中で、セイワHDについての理解を深めるためのツールとして採用ピッチ資料の提案を受けました。「事業継承というビジネスは一般の候補者から見てわかりづらく、日々の業務内容のイメージが湧きづらい可能性があり、よりわかりやすくした方がいい」と森数さんから助言をもらったからです。加えて、視覚的にわかりやすい形でメッセージを伝えるには動画が有効だと思ったため、森数さんに相談の上、追加で採用動画の依頼もしました。人事制度、採用サイト、採用ピッチ資料、採用動画とご依頼するプロジェクトが続々増えていきました。
※社内広報の立ち上げプロジェクトもご依頼いただいていますが、その話は後編でお伝えしていきます。
森数
プロジェクト開始前に、セイワHD様の外から見える印象と日々の仕事へのイメージにギャップがあると野見山さんから相談を受けていて、実際にセイワHD様とプロジェクトを進める内に私自身もギャップがあると体感したので、補う方法を考えて提案しました。人によって得意な情報収集方法は異なります。様々なアプローチの媒体をつくることで、セイワHD様のやっていることや仕事に深く関わる製造業という業態についての理解を深め、ギャップを埋めていけると思いました。
野見山さん
普通ならつくりたい媒体によって依頼先となる会社を分けるものだとは思います。けれども、全てのプロジェクトをユアパトにお願いしようと思ったのは、コミュニケーションコストを大幅に削減できるという大きな利点があったからです。採用ピッチ資料や採用サイトに関しても、同じメッセージを一貫して発信する必要がありますし、そのための考え方やプロセスは非常に似ています。ユアパトに一括して任せることで、プロジェクト全体のイニシャルコストが削減でき、本当に助かりました。
森数
そう言っていただけて、とても嬉しいです! 組織全体の話をしていると、自然と人事制度や採用・育成といったテーマに繋がることが多く、それについて「どうすればよいか」といった相談を随時、野見山さんからいただいています。会社全体の課題を俯瞰し、そこから具体的な提案や優先順位付けを行うことができたことも、コミュニケーションコストを削減できた大きな理由の一つだったのではないかと思います。
採用のプロが手掛けたメッセージングの成功例
加藤さん
リリース後すぐにエージェントの方に共有したところ、面接にこられる候補者の方々が採用サイトをしっかり見てくれるようになりました。特に面接者からは、「今日面接する人や会社の雰囲気がよくわかった」と言われることが多く、面接前に会社のイメージを伝える効果的な手段となっていると感じています。
野見山さん
非常にいいなと思ったのは、採用のプロとしての知見がしっかり反映された内容になっている点です。見せ方やメッセージの打ち出し方などは、本来セイワHD側で考えることだとは認識していましたが、採用の専門的な視点からメッセージングや見せ方を、期待以上のクオリティで仕上げてくれました。人事制度はまだ作成中ではありますが、よりよい制度をつくっていけるのではないかと思っています。
※以下、完成した採用サイトです。ぜひみてください。

組織を強くして事業を伸ばしたい経営者に必見のサービス
野見山さん
組織の規模が大きくなり現在の組織体制や制度が自社に当てはまらないと感じている忙しい経営者の方々には特にお勧めします。ユアパトは、変化する採用や組織の課題にワンストップで対応できる珍しい会社です。事業や組織の課題を相談し、その都度「やった方がいいこと」をすべて依頼できるため、コミュニケーションコストを大幅に削減できるのが大きなメリットです。
実際にセイワHDのどのプロジェクトも非常に高い満足度でやり遂げていただきましたし、今後も引き続き一緒に取り組んでいきたいと思っています。何かしらの組織課題にお悩みの経営者の方々には、ぜひ私たちのように幅広く相談してみることをお勧めします。
まとめ
ユアパトにまるっとお任せいただくことで統一感ある成果物をつくることができ、ユアパトとしても嬉しい限りの事例でした。
後編ではセイワHD様の社内広報立ち上げプロジェクトに焦点をあててお伝えします。実はこのプロジェクトには裏テーマがあります。一体、野見山さんと森数はこのプロジェクトにどのような意図を込めているのか、後編もぜひご覧ください。